PC Watch x Predator “左手がクール!” Acer「Predator G9」使用感も最高な4KハイエンドゲーミングノートPC PC Watch x Predator “左手がクール!” Acer「Predator G9」使用感も最高な4KハイエンドゲーミングノートPC

日本エイサーが展開するゲーミングPCブランド
「Predator(プレデター)」シリーズに、
15.6型ノートPC「Predator G9」が追加された。
「Predator」シリーズは、デスクトップPCのほかに、
モニターやタブレットPCも展開している。
となればノートPCも当然出てくる流れだが、
「Predator G9」は単なる
ハイエンドゲーミングノートPCで終わっていない。
ゲーマーの心をよく理解し、
冷却性に強いこだわりを持つ1台となっている。
実際の使用感を交えつつお伝えしよう。

最新CPU、980M、4K、SSD RAID 0…… 隙の無いハイエンド構成

Predator G9 外観

CPUに4コア8スレッドの「インテル® Core™ i7-6700HQ プロセッサー」、GPUに「NVIDIA® GeForce® GTX 980M」を搭載。さらにメインメモリは32GBで、ノートPCとしてはハイエンドクラスの構成となっている。

ストレージも充実。システムドライブは128GBのSSDを2基、RAID 0で構成。256GBの超高速ドライブとなっている。さらに1TB HDDも同時に内蔵し、脱着可能なBDドライブも搭載する。

ディスプレイは、IPSパネルの4K(3,840×2,160ドット)液晶を搭載。広視野角で発色もよく、デジカメの写真など高解像度の画像を見る時にも、高精細な映像で楽しめる。フルHD(1,920×1,080)の縦横2倍の精細さなので、ゲームや動画をフルHDで再生した時も映像のにじみがなく自然な見え方になる。

処理能力、ストレージ、ディスプレイと、あらゆる面で最新のデスクトップPCに負けないだけのものを搭載している。すべての作業をノートPCで済ませたいという人にとっては、魅力的な1台と言える。
サイズは391×299.5×38.5mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約3.6kg。15.6型のノートPCとしては重量級だが、スペックから見ればまだ軽い方と言ってもいい。あちこち持ち歩くサイズではないが、ちょっとした持ち運びにはまったく困らない。

Predator G9 外観

Predator G9の仕様

CPU Intel® Core™
i7-6700HQ プロセッサー
OS Windows 10 Home 64bit
GPU NVIDIA® GeForce® GTX 980M
(専用ビデオメモリ 8GB)
メモリ 32GB DDR4-2133MHz
(8GB×4 標準)
SSD 256GB(128GB×2 RAID 0)
HDD 1TB(7200rpm、SATA)
光学ドライブ BDドライブ
ディスプレイ 15.6型非光沢液晶
(4K2K[Ultra HD]/IPS)
販売価格(税抜) オープンプライス
(店頭予想価格:350,000円)

4Kゲーミングも実用的な高性能を発揮

続いて各種ベンチマークソフトのスコアを見ていきたい。利用したのは、「3DMark v1.5.915」「ファイナルファンタジーXIV(FFXIV): 蒼天のイシュガルド ベンチマーク」「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト Ver.1.4k」「ドラゴンズドグマ オンライン ベンチマーク」「バイオハザード6 ベンチマーク」「ファンタシースターオンライン2(PSO2) キャラクタークリエイト体験版 ver.2.0」「CINEBENCH R15」「CrystalDiskMark 5.1.2」「BBench」。

推奨PCの認定を受けている「FFXIV: 蒼天のイシュガルド」については、フルHDでは余裕の最高評価となる「非常に快適」、4Kでも「やや快適」となった。4Kかつ最高画質の設定でも、それなりに快適なプレイが可能という評価であり、相当なパフォーマンスの高さがうかがえる。その他の4Kが使用できるテストでも、十分にプレイ可能なパフォーマンスが出ているのがわかる。

「FFXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク」では、4Kで最高画質という過酷な環境でも、それなりに快適にプレイできるという評価となった

ベンチマークスコア

Score
Graphics score
Physics score
Combined score
3DMark v1.5.915
- Fire Strike
8,328
9,629
9,599
3,767
3DMark v1.5.915
- Sky Diver
20,768
29,903
8,786
16,679
3DMark v1.5.915
- Cloud Gate
18,848
38,612
6,752
-
3DMark v1.5.915
- Ice Storm Extreme
39,963
40,158
39,298
-
3,840×2,160ドット
1,920×1,080ドット
FFXIV: 蒼天の
イシュガルド
ベンチマーク
(DirectX 11/最高品質)
2,823
(やや快適)
9,347
(非常に快適)
ドラゴンクエストX
ベンチマークソフト
Ver.1.4k(最高品質)
5,631
(快適)
16,368
(すごく快適)
ドラゴンズドグマ
オンライン
ベンチマーク(最高品質)
-
8,543
(とても快適)
バイオハザード6
ベンチマーク
4,719(A)
13,529(S)
PSO2 キャラクター
クリエイト
体験版ver.2.0(簡易設定5)
-
29,955

OpenGL
CPU
CPU(Single Core)
CINEBENCH R15
91,31fps
669cb
136cb

【CrystalDiskMark】

SSD(Liteon CV1-8B128×2 RAID 0)

HDD(HGST HTS721010A9E630)

バッテリーの持ちを計測する「BBench」では、キーストロークとWi-Fiでのブラウジングありの計測で、バッテリー切れまで約6.5時間。「FFXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク」のループ再生時は約1.1時間だった。ゲームなどバッテリー消費の激しい作業でなければ、ある程度はバッテリーのみでもこなせそうだ。

また「FFXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク」を実行していて、ローディングタイムが短いことにも気がついた。今回試用した機材では、Liteon製のM.2(SATA 6Gbps接続)SSD「CV1-8B128」を2基、RAID 0構成で搭載している。省スペースかつ安価で高速なストレージを用意するのに、M.2 SSDのRAID 0構成を採用するのは理に適っている。OSの起動も高速で快適だ。

HDDは、今回の試用機にはHGST製「HTS721010A9E630」が使われていた。

ベンチマークテストだけでは面白くないので、4Kで動かせるゲームもプレイしてみた。まずは「Predator」のイメージから、悪魔を狩るアクションRPG「Diablo III」。解像度は4Kで、かつ高画質設定にしてみたところ、フレームレートは最大の60fpsから落ちるシーンはほぼなく、常に快適なプレイが楽しめた。

「Diablo III」は、解像度を上げてもUIがきちんと拡大され、プレイの違和感がない。3Dグラフィックスやフォントもより精細になり、まさにワンランク上のプレイ感が得られる。4Kでのプレイに特別な設定は必要なく、前作「Diablo II」のようなことは起こらないのでご安心いただきたい(笑)。本機でプレイするなら、常に4Kで遊びたいタイトルだ。

「Diablo III」の4Kプレイ画面。UIや画面表示は自動的に拡大されており、プレイ感に違いはない。精細な画面で快適にプレイできる

次は趣向を変えて、海戦アクション「World of Warships」をプレイ。こちらはUIのサイズ調整ができないため、4Kだと文字がやや見づらい部分もあるが、プレイ感覚には大きな支障は出ない。解像度を4Kにし、画質設定も最高にしてプレイしたところ、戦闘中のフレームレートはおよそ45~60fpsの範囲に収まった。プレイしていてコマ落ちを感じることはほとんどなく、迫力ある海戦を存分に楽しめる。

「World of Warships」も4K・最高画質で十分プレイできる。海戦のリアリティがぐっと増す

左手がクール!革命的冷却装置「Predator FrostCore」

ただ高性能なだけのゲーミングノートPCなら、ほかにも数多くの製品が存在する。本機の注目点は性能だけでなく、独自の冷却機構にある。高性能なゲーミングノートPCは、CPUやGPUからの発熱量が性能に比例して大きくなる。その排熱がユーザーの感じられる場所に伝わったり、排熱のための空気を送るファンがうるさかったりして、利用時の不快感に繋がる。これをいかに克服するかもゲーミングノートPCの課題になっている。

本体左手前に装着し、冷却性能を高める「Predator FrostCore」

本機には、「Predator FrostCore」と呼ばれるユニットがパッケージに同梱されている。これは冷却ファンを内蔵したパーツで、BDドライブを取り外し、入れ替えて装着することで、冷却性能の向上が図れるというもの。

「Predator FrostCore」とBDドライブの付け替えは、背面のロックを外して引き抜き、はめ直すだけで済む。BDドライブが必要になった時にもすぐ戻せるので、普段は「Predator FrostCore」を装着し、必要な時だけBDドライブを装着するという使い方がとても便利だ。

裏面にあるロックを外すと、標準で取り付けられているBDドライブが外れる

BDドライブを引き抜き、代わりに「Predator FrostCore」を差し込む

そもそも本機は標準搭載されているファンもかなり強力で、高負荷時には背面にある2系統の排気口から相当な風量が出てくる。それでいて騒音は際立ってうるさいということはなく、ゲームプレイ中なら紛れて気にならない程度だ。また「PredatorSense」という独自ツールを使えば、任意のタイミングでファンをフル回転させることも可能。この時の騒音はかなり大きめだが、騒音はヘッドフォンをして防ぎ、冷却性能を最大に高めたいという人には便利な機能だ。

その上で追加の冷却システムとなる「Predator FrostCore」が存在する意味は何か。実際に使ってみると、その効果はすぐに理解できた。「Predator FrostCore」を装着するのは、BDドライブがあった位置、すなわち本体の左手前側になる。この位置にファンを装着することで、PC本体からの排熱をその近くに伝えないようにできる。つまり、高負荷な状態においても“左手が触れる部分は冷たい”のである。

左手に熱が伝わらないというのは、ノートPCでのゲームプレイにおいてとても重要だ。多くのゲームはキーボードとマウスを使用してプレイするため、左手は常にキーボード上(特にWASDキー付近)にある。ここに排熱が伝わると、ゲームプレイ中の不快感がぐっと増す。右手はマウスを使っているので、右手側は別に熱くても構わない。

オフィスワーク的な用途なら、ゲームプレイ時のように高負荷にならないため、PCの発熱そのものが小さく済む。そのため右手側に伝わる熱も相対的に小さくなる。また昨今、ゲームプレイ中にBDドライブが必要になることはほぼない。“高負荷になった時だけ左手部分に熱を伝えないようにする仕組み”である「Predator FrostCore」は、現代のゲーマーの利用シーンをよく理解した、画期的で素晴らしいシステムだ。

1台で何でも済ませたいゲーマーへ向けたベストの提案

「Predator FrostCore」があまりに素晴らしすぎて、筆者としてはもう十分に本機を買う理由を語れたつもりなのだが、ありがたいことに本機にはほかにもいいところがある。引き続き使用感をお届けしよう。

本体は全体が黒を基調に、一部に赤を取り入れたデザイン。天板にはロゴが描かれており、起動すると光る。ただLEDによる発光は少なめで、全体の形状も凹凸の少ないソリッドなデザインだ。ロゴ以外は比較的落ち着いた印象すら持つ。

天板やリストレスト部などはラバーコーティングされており、なめらかな触り心地で滑りにくい。持ち上げた時の剛性も高く、たわむような感覚はないので、抱えて持っていても不安はない。

キーボードレイアウトは英語配列となっているので、“@”や“\”など一部の文字のキー配置が異なる。最初は違和感があるが、かな入力を使うわけでなければ、慣れの範囲だろう。LEDバックライトも搭載しており、4つのエリアごとに色分けが可能。特にWASDキーや方向キーは最初から色分けされており、暗所でも見分けやすくなっている。

タッチパッドもバックライトが仕込まれており、外周部分が赤く光る。またタッチパッドの右上には、タッチパッドをワンタッチで無効化するボタンがあり、押すとタッチパッドが無反応になるとともにバックライトも消灯する。タッチパッドはゲーム中などにうっかり触れて誤操作する原因になるので、簡単にオフできるのはありがたい。

ACアダプターは180W出力。性能なりの大きさになっている

電源を入れると、天板のロゴが光る

キーボードは英語配列でバックライト付き

タッチパッドは右上にあるボタンで無効化できる。無効化すると外周部分のライトが消える

5つの特殊機能を設定

キーボードの上部には、6つの特殊キーが設けられている。このうち1から5の番号が振られた右側の5つのキーは、先述の「PredatorSense」を使って特殊機能を設定できる。ファンを最大回転にするほかには、「グラフィックス処理をNVIDIA GPU優先にする」「画質をゲーム向けや動画向け、写真向けなどに変更する」などの機能がある。

キーボード上部にあるキーには特殊機能やマクロを設定できる

「PredatorSense」で様々な設定が可能。5つのキーに特殊機能を割り当てられる

「ゲーム」や「ムービー」などで映像の色味も変更が可能

キーボード入力履歴を最大15種類保存

また任意のキー入力履歴を保存し、ワンタッチで再生できるマクロ機能も使える。一番左の“P”キーは機能切り替えボタンとなっており、5つのキーを3グループ分、計15種類保存して使用できる。
「PredatorSense」ではこのほか、CPUとGPUの温度、およびファンの回転数をモニタリングする機能、キーボードバックライトの色の変更ができる。

キーボード入力を記録させるマクロ機能も使用可能

「CPU・GPUの温度とファンの回転数をモニタリングできる

バックライトは4つのエリアごとに色分けができる

クリアな高音域、強いサラウンド感

サウンド機能も良好だ。スピーカーは本体前面の2基と、サブウーファーを加えた2.1ch構成。とにかく高音域がクリアでサラウンド感が強く、「この本体から鳴ったの?」と聞きたくなるほど。ゲームプレイでは人間の音声が明瞭に聞こえるので、音の味付けもゲーム向けという印象だ。

本体前面の左右にスピーカーを内蔵

底面の赤い部分にサブウーファーがある

音質はプリインストールソフト「Dolby Audio™」で調整でき、サラウンド感より大人しい音にするといったアレンジも可能だ。ちなみに起動時に独自の起動音が設定されているのだが、その音がまたサラウンド感抜群でインパクトがある。

邪魔をしない端子構造

各種端子も気が利いている。USB 3.0端子は左右に2つずつあり、ヘッドフォン・マイク端子は左側奥にある。右利きの人は右側にマウスを置くため、本体右側からはなるべくケーブル類を出したくない。本機ならヘッドセットとUSB接続マウスはどちらも左から取れるので、邪魔にならない設計だ。欲を言えばLAN端子も左側がよかったが、右側の最も奥に配置されており、可能な限り配慮した設計が見て取れる。

左側面にはBDドライブ(または「Predator FrostCore」)、SDカードスロット、ヘッドフォン・マイク端子、USB 3.0端子×2、電源コネクタ

右側面にはUSB 3.1 Type-C、USB 3.0×2、HDMI、DisplayPort、Gigabit Ethernet

背面は左右に排気口がある。凹凸のあるデザインが特徴的だ

インテル® CoreTM i7プロセッサー

ほかにも、ファンを逆回転させることで内部のホコリを外に排出する「Predator DustDefender」、NVIDIA® G-SYNC™対応(外部接続モニターに限る)など、これでもかというほど多彩な機能が詰め込まれている。ただハイエンドパーツを詰め込んで高性能にしただけでなく、快適なゲームプレイ環境のために考え抜かれたPCであることが、使えば使うほどわかってくる。

もちろんゲーム以外の用途に関しても何ら犠牲にはしていない。基本性能、拡張性ともに十分で、あらゆる用途に満足のいく1台だ。これだけ至れり尽くせりの1台が持ち運べるサイズなら、友達の家に持ち込んでLANパーティでも何でもしようかという気分になってくる。
しかし筆者としては、本機の神髄は冷却性、特に「Predator FrostCore」にあると声を大にして言いたい。左手に熱を感じないことの重要性とすごさは、ゲーミングノートPCを使ったことがある人ならばきっと理解してもらえるはずだ。1台ですべてを済ませたい人に、筆者から“左手がクール!”な提案をしていきたい。(Reported by 石田賀津男)

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